2021年2月1日の日本経済新聞の投信コラムとして「つみたてNISA3周年、大部分の投信が含み益に」という記事が掲載されていました。
内容についてレビューします。
「つみたてNISA3周年、大部分の投信が含み益に」日経記事より
制度発足後、139/140本のファンドが含み益!
つみたてNISA制度が開始したのが2018年1月。
そこから2020年12月末まで、毎月3万3,333円を積み立てし続けた結果、99%以上のファンドがプラスの結果となったとのこと。(除くETF)
利益額上位の対象ファンド
記事中の、投資対象別で上位のファンド名を表にしたのが以下。
記事には、「日経平均連動型」のインデックスファンドが上位10位を占めたとなっており、確かに日本株式のインテックス型の利益が32万円台と最も高いようです。
表を見ると、楽天・全世界株式インデックスファンドなど、僕にも馴染みの商品もちらほらありますね。
気を付けたいこと(記事を読んて)
「これから先も含み益が出る」という話ではない
まだ”つみたてNISA”を始めていない人にとって、この記事の情報は、基本的には有益な情報になると思います。
しかし、「制度発足から3年で99%が含み益」=「これから先も含み益となる」という意味ではないということは、しっかりと理解しておく必要があります。
2018年1月~2020年12月という3年間の期間で切り取ると、たまたま含み益になったということかと思いますが、例えば、2019年12月~2020年5月等で切り取ると、恐らくコロナショックで大損になっているはずです。
そして、"つみたてNISA"の大きな目的は、長期に渡る分散投資による資産運用ですので、3年スパンとかではなく、10年スパンで結果を検証する必要があります。
そういう意味では、まだ制度発足から3年しか歴史がないので、とりあえず中途経過という意味での分析なんだと思います。
これから”つみたてNISA”を始める人の心構え
今はプチバブル状態で、またいつ株価が暴落するか不透明な状態です。
ひょっとすると2021年中に、また昨年のような暴落が起こるかもしれません。
なので、今年から”つみたてNISA”を始める人は「1年目は損するかも(でも投資ってそういうもの)」という覚悟と「最終的にお金に戻すのは10~20年後。その時にプラスになっていればいい」という心構えで開始いただきたいです。
その方が、超短期的な損失を目の当たりにしたときに、焦って解約して結果損してしまったという事態を防ぐことができます。